家庭菜園をするにあたり、野菜を育てる場所や広さにしばしば悩まされることがあります。
特にかぼちゃやスイカのように地面に沿って這うように成長していく野菜の場合、どうしてもその分の広さを確保しなければいけません。
そうすると、他の野菜を育てる場所が減ったり、畑作りをするのにも時間や労力を必要とすることがあります。
家庭菜園という限られた環境の場合には意外と悩んでしまう要因でもあります。
地に這う野菜も横方向にではなく縦方向、つまり空に向かって育てることができれば、栽培面積も少なくでき他の野菜の栽培も可能になるのではないかと思います。
今回は、そんな空への栽培を可能とする、かぼちゃを空中栽培してみたので紹介していこうと思います。
かぼちゃの空中栽培とは
かぼちゃのように地面に沿って蔦をはる野菜を、ネットなどを利用して上方向に蔦を這わせる栽培のことです。
上方向に栽培していくので、実も上方向に成ります。空中に実がなるので、空中栽培と呼ぶのかと思います。
かぼちゃの空中栽培のメリット
空中栽培すると、以下の3つのメリットがあると思います。
- 畑の有効活用
- 実が綺麗に色づく
- 害虫被害の軽減
畑の有効活用
地を這う野菜の場合、蔦が広がる分の敷地が必要となります。
それなりに広さのある畑であれば問題ないのですが、レンタル菜園や庭などでの家庭菜園の場合、その分の広さを確保するのがなかなか難しい場合があります。
その点、空中栽培の場合、上方向に蔦を伸ばしていくため、横方向に畑を確保する必要がありません。
その為、少ない面積でも栽培も可能となります。また、余っている場所での栽培も可能となり、畑の有効活用にも繋がります。
実が綺麗に色づく
かぼちゃのように地面に這うように育つ野菜の場合、実も地面の上に成ります。
そうすると、地面に面した部分は太陽の光が当たりづらくなり、その部分だけ黄ばんだような色になってしまうことがあります。
それを防ぐため、度々実の向きを変えてあげる必要が出てきてしまいます。
その点、空中栽培にすると実も空中になる為、太陽の光が均等に当たる為、実の色もきれいに色づきやすくなります。
害虫被害の軽減
実が地面に沿ってなる場合、アリや芋虫などの害虫にも狙われやすくなると思います。
空中栽培にすると、地面にいるような害虫から実までは距離ができる為、その分害虫からは狙われづらくなると思います。
また、風通しも良くなる為、害虫被害は軽減すると思います。
このように、空中栽培はメリットがたくさんある栽培方法だと思います。
それでは、実際にかぼちゃを空中栽培したところを紹介します。
かぼちゃの種を蒔く
かぼちゃの種を蒔く場所に畝を作ります。
かぼちゃは地面に沿って蔦を伸ばしていきますが、空中栽培で上方向に育てるので、このように狭い面積で、しかも周りに他の野菜を栽培していても問題ありません。
今回は栗えびすという栗かぼちゃの種を植えました。
一箇所に3粒の種を蒔いていきました。
かぼちゃの種を巻く際、尖ったほうを下にするように植えていきます。
種を植えたあとは、芽が鳥や虫に狙われないように不織布をかけておきました。
かぼちゃの芽の間引き
芽が出たら勢いのある芽を残し、他の芽を間引きしていきます。
間引きをして残したかぼちゃの芽を上方向に育てていきます。
かぼちゃの蔦をネットで上方向に伸ばす
このようにかぼちゃは育っていくと地面に沿って蔦を伸ばしていきます。
通常はこのまま地面に這わせて育てていきますが、空中栽培の場合は、この蔦をネットなどを利用して上方向に伸ばしていきます。
まずはネットを張るために、蔦が伸びてきている方向に、竹や支柱等を利用してやぐらを作ります。
やぐらを作る際、かぼちゃの蔦が伸びてきている面を垂直ではなく、斜めに倒して作っていきます。
これは蔦がネットに這っていきやすくするためです。
作成したやぐらにネットなどを被せ蔦を上方向に伸ばしていけるようにしていきます。
ネットを貼り終えたら、かぼちゃの蔦をネットに誘引していきます。
このようにすることで、かぼちゃの蔦がネットに這っていき上方向に伸ばしていくことができます。
上方向に伸びていくので、かぼちゃの実も空中に成っていきます。
かぼちゃの空中栽培まとめ
かぼちゃの空中栽培をしてみて問題なく実がなりました。
実が空中になるので色づきもきれいで特に害虫被害もないようです。
家庭菜園をする際、空中栽培という選択肢があると、畑の有効活用ができたりして栽培の幅が広がると思います。
ぜひ空中栽培にもチャレンジしてみてください。