ある日、家庭菜園で栽培しているエダマメの苗を見てみると、無残にもいくつかのエダマメの苗が折れているのを発見しました。
ここまで成長してきてこの光景にはショックを隠せません…
風で折れた?鳥に食べられた?それとも害虫による食害?
そんな、育てている苗が折れてしまっていた場合の原因と対策を考察していきます。
苗が折れる原因
結論から言うと、苗が折れている原因は「ネキリムシ(根切り虫)」による食害の可能性が高いです。
実際に、どのように苗が折れているかを確認し、折れた原因と対策を考察していきます。
折れた苗を確認
順調に育ってきているエダマメの苗がある畑です。
でもよく見てみると苗が折れていたり、葉がなくなっているものがあります。
これはポッキリと折れてしまっていた苗です。
こちらは葉がすっかりなくなってしまっています。
なぜこんなことになってしまったのか、いくつかの原因を考えてみます。
風で折れた?
ここまで成長する間に風が強く吹く日は何日かありました。
それこそ別の畑で育てているトウモロコシの苗が倒れてしまうくらいの強い風が吹く日もありました。
なので、風によって苗があおられて折れてしまったのではないか、と考えました。
しかし、折れていた方向が、風の吹いていた向きと反対方向に折れているものがほとんどだったので、風で折れた可能性は低いと考えました。
鳥に食べられた?
次に原因として考えられるのは、鳥により苗が食べられてしまう、鳥害を考えました。
たしかに、発芽しはじめの頃は鳥害によって芽が食べられてしまう場合があります。
なので、このエダマメも、発芽するまでは、鳥害対策を行いました。
しかし、鳥害は発芽し、本葉が開いてきた頃に多い被害なので、ここまで成長した苗が鳥害に合うとは考えにくいです。
虫に食べられた?
折れた苗をもう一度よく見てみると、折れた部分は何かにかじられたように見えます。
このように、苗がかじられ苗が折れてしまうのは、「ネキリムシ(根切り虫)」が原因による害虫被害の可能性が高いです。
実際にこのエダマメの畑でも、このネキリムシを発見することができました。
なので、苗が折れる原因は、このネキリムシによる害虫被害だということはほぼ間違いないと考えます。
ネキリムシの被害の特徴
ネキリムシとは、茎を食害するヤガ類(夜蛾)の幼虫の総称で、体長40mmほどのイモムシ状の幼虫で、夜行性で昼間は土に潜っています。
雑食性で近くにエサになる植物があればそれを食べます。
なので、雑草のないキレイな畑は被害がでやすくなると言われています。
それでは、ネキリムシの害虫被害はどのような対策をすればいいのでしょうか。
ネキリムシの対策
農薬を使う
農薬を使って対処する場合は、「ネキリベイト」などが効果があるようです。
これを株元にまくことで土の中に潜むネキリムシを誘い出し、この農薬を食べさせて退治します。
注意点としては、農薬は使用できる作物が決まっているため、使用上の注意をよく読んで使用するようにしてください。
株元に近寄れないようにする
プラスチックの筒状のものを株元に差し込み、株元を覆うことで、物理的に近寄れなくする方法です。
例えば、ペットボトルを輪切りにしたものを使用するといいです。
よく洗ったペットボトルを高さ約5cmほどになるように輪切りにしていきます。
この輪切りにしたペットボトルを苗の株元に被せるように配置します。
このようにすることで、ネキリムシを物理的に株元に近寄れないようにし、苗をかじられないようにします。
苗の数が多いとペットボトルの量産も難しいため、ペットボトルの輪切りを使うのと同じ原理になるよう、プラスチックの筒状のものも自作してみました。
材料として、100円ショップでプラ板を購入しました。
このプラ板を5cmくらいの高さになるよう切り分けていきます。
切った板をホッチキスで筒状に固定します。
これをエダマメの苗の数だけ作成します。
作った筒状のものをエダマメの株元に差し込み、苗を保護します。
このようにすることで、ペットボトルの輪切りを使うのと同じように、ネキリムシが株元に近寄れないようにします。
農薬を使う方法もありますが、なるべく自然農をしていきたい為、今回はこのペットボトルでネキリムシの害虫被害を防ぐ方法を行っていきたいと思います。
ネキリムシ対策をした結果
ネキリムシ対策をしたエダマメは、苗が折られることもなく順調に育ちました。
苗が折れる原因と対策のまとめ
苗が折れてしまう原因は、ネキリムシにより株元を食べられてしまうことによる害虫被害の可能性が高いです。
対策として、農薬を使用したり、株元を物理的に保護したりすることで、ネキリムシからの害虫被害を予防することができそうです。
作物を育てていると、必ずといっていいほど対策が必要になる害虫被害ですが、適切な対策を行って作物を守っていきましょう。