畑で野菜を栽培するにあたって、野菜には栽培に適したpHがあります。
これは畑でよい土とされる条件の一つにされる「土壌酸度」というものです。
今回は、その畑の土壌酸度の調べ方、酸度の調整の為の石灰の撒き方を紹介していこうかと思います。
土の酸度の測り方
土壌は酸性に傾きやすい、と言われていますが、そもそも土壌の酸度はどのように知ることができるのでしょうか。
それは、以下の写真のような土壌の酸度を測る計測器があります。
これは、土に刺すだけで土のpHが視覚的に測れるものとなっています。
土の酸度を測る
この計測器は3つのモードをスイッチで切り替えることができ、それぞれ、「MOIST(土壌水分量)」「LIGHT(明るさ)」そして「PH(酸度)」があります。
土壌酸度を計測する為、スイッチを「PH」に合わせて、2本のプラグのような棒をそのまま土に刺します。
このように土に刺すだけで、土壌の酸度を測ることができます。
測定結果は、「8」に近いところを指しています。
pHは7.0が中性で、それより小さいと酸性、大きいとアルカリ性になります。
この針は7より左にあり、8に近いので、この土壌は「アルカリ性」だということになります。
土壌の酸度は酸性なことが多いとのことですが、ここの土はややアルカリ性の方向に傾いていることがわかりました。
場所を変えてみて測ってみます。
この場所でもややアルカリ性に傾いています。
このことから、この敷地は全体的にややアルカリ性に傾いている土壌だということがわかりました。
土の酸度の調整方法
ここの土壌は、ややアルカリ性でしたが、土壌酸度を確認することができました。
測った結果、土壌酸度の調整が必要であった場合は、土に石灰を撒くことで調整をすることができます。
今回は消石灰で調整してみます。
一般の家庭菜園や初心者の場合は、苦土石灰や有機石灰が調整しやすいのですが、今回は野菜を栽培するまでに時間は十分にあるため、土壌酸度の調整に、消石灰を選択しました。
撒く量は、1平方メートルあたり50〜100gです。
今回調整する畑の面積は約7平方メートルなので、最大700gくらいになりますが、畑一面が白く覆われるくらいを目安に撒いてみました。
このように畑にアルカリ性の石灰を撒くことで、土壌酸度が酸性に傾いていた場合に調整することができます。
畑のシーズンになると、このような状態の畑をよく見ることができます。
注意点として、調整に使用した石灰が消石灰だった場合は、次の工程で堆肥を撒くまでは、約2週間程開ける必要があります。
これは、石灰と堆肥が化学反応を起こし、アンモニアのガスを発生させてしまう場合があるからです。
使用した石灰が苦土石灰や有機石灰の場合は、そのような反応は無いため、土作りに時間を掛けられない場合は、苦土石灰や有機石灰を使用したほうがいいです。
土の酸度の測り方と調整方法まとめ
いかがでしたか?
よりよい野菜を栽培するにあたって土壌酸度は重要な要素の一つです。
土の酸度の測り方や調整方法は意外と簡単にできてしまうため、ぜひチャレンジしてみてください。